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(「椿姫」-1からの続き)

         ※都合により、このページはですます調です。

■繰り返し作られる「椿姫」
Marie2.jpg「椿姫」は1921年、1936年、他数回は映画化されています。後者はジョージ・キューカー監督でグレタ・ガルボが主演し、有名です。また、1983年にオペラ版の「椿姫」が映画化されました。
1978年には、ノイバウアーがショパンの曲を使ってバレエに振りつけており、現代のNo,1ソリスト、シルヴィ・ギエムがプリマをやったやつがDVDで出ています。これが有名で、バレエ「椿姫」といったらギエム版のことです。

日本では、明治時代に日本を舞台にして書き換えた形で小説の「椿姫」が翻訳されました。また、佐久間良子、三輪明宏らの主演で何度も舞台化されています。(山田洋次監督の「椿姫」は、オペラが好きなタクシー運転手と芸者さんの話で、ベルディの椿姫ではありません。)
 
□右上は、2階席で観劇をするマリー・デュプレシーと思われる人物の絵。
 マリーはマルグリットのモデルとされる。

翻案ものも多く、2009年には翻案ミュージカルでロンドンでヒットした「マルグリット」が日本でも舞台化される予定とか。何でもナチス・ドイツの話だそうで、たしかに大胆な翻案ですね。
ニコール・キッドマン主演のミュージカル映画「ムーラン・ルージュ」(2006年)はほぼ同じ展開だけど、大変明るく作られており、翻案としては傑作、おすすめです。
おまけ:...あまり考えたくないのですが、実は椿姫の翻案...海外では成人向け映画までありマス。タイトルは...探してみてください。

■「椿姫」に似ている話
翻案ではなくても「ああ、これ椿姫だ」と感じる、いわゆる”強く影響を受けた”作品は大変多いです。
たとえば伊藤左千夫の「野菊の墓」。主人公が過去を語る形式。主人公と相思相愛のヒロインは、外部の力で別れさせられ別の男性のものになり、主人公は遠くへ去ります。しかしヒロインは主人公だけを愛し続け、主人公には最後までそれを伝えずに結核で亡くなります。ヒロインの死後に主人公はそれを知る...何でだれもパクリだって言わないんだあぁ。.......いや、年代をおいたパクリは文学では普通のことでしたね。**の影響を受けた作品、という...。主人公男性が過去を回顧する話というのは、調べてみたくなってきました。

昔の長編の少女まんが「風と木の詩」(竹宮恵子)っていうのがあるのですが、その主人公の父母の話のところに、パトロンつきの少女のような上品な娼婦パイヴァが登場し、とても印象的で、よく覚えてます。今にして思えばパイヴァはマルグリット...だったのかもしれません。

そう、そんなふうに、この物語を気に入っただれもが、作りたくなるんです「椿姫」を。
少女のような娼婦、変わらぬ恋心を胸に、アルマンの復讐に耐えようとするマルグリットを。たった1人で死んでいくマルグリットを。
こんな物語は他にはないのです。


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